千と千尋(アニメに見る色彩効果)
 前回、「黒猫」で宮崎駿の“魔女と宅急便”が一番好きなアニメと書きましたが、他にも“トトロ”や“千と千尋”は何度見ても飽きる事がありません。
 ストーリーもさることながら、注目しているのは何と言ってもその色使いです。
スタジオジブリの作品は保田道代さんが色彩設計されているのはテレビなどで紹介されていますがその緻密な色彩設計にはいつも感心させられます。

 同じ白を使うのでも、白にもいろんな白があります。エスキモーなどは100色もの白を見分けると言われていますが、私たちもそこまではいかなくてもある程度の違いは見分けます。そしてその違いによって暖かく感じる白もあれば冷たく感じる白があることをなんとなく感覚的にわかっているのです。
そう、無意識下で。

 さて、千と千尋ではどのように白を使い分けていたか。
千(千尋)は人間らしさを出すために温かみのある黄味がかった白を、ハクは別世界に存在し人間ではないため冷たさを感じさせる真っ白を使っています。服の色も千は暖色系で影はグリーン系なのにくらべ、ハクの服は寒色系で影はグレーを使用し、すべてのシーンでこの色の使い方は徹底されたそうです。

同じ色でも表現したいものを表すのに適した色味を使う事で、伝えたいメッセージが違和感なく自然に伝わります。
商品の色、パッケージの色は中身を上手く伝えてますか。
広告の色、サイトの色は紹介したい事を正しく伝えていますか。
色彩は何となく決めるものではなく理論的に設計されるもの、スタジオジブリのアニメの中にはヒントがいっぱい隠されています。
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by visual-c | 2005-03-02 23:55 | シネマな色
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